狂える都の頂きへ

真・女神転生シリーズ。様々な作品のキャラクター起用。
未完。
ヒロインの相棒はキセキのようです
No victory,no destination to divine will
を元にしているため、類似点あり。

  • Attention

    この作品は『真・女神転生』シリーズ、及びそれらの『派生作品』から世界観を借りつつ、DMCをメインに多数の作品からキャラクターのみを混ぜた作品になっています。ヒロインの初期アライメントを「秩序」として扱っているLAW寄りの作品となりますので、…

  • 序章

    ──はじめに。神は天と地とを創造された。地は形なく、闇が深淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてを覆っていた。神は言われた。「光あれ」すると、光があった。神はその光を見て、良しとされた。神はその光と闇とを分け、光を昼と名づけ、闇を夜と名づけら…

  • 第1話

    小鳥たちの可愛らしいさえずりを聞きながら、食事をキッチンからリビングへと運ぶ。「おはようございます。ダイナ様」そう言って声をかけてきたのは、金色に輝く甲冑に身を固めた乙女──マリアだ。「おはようございます。朝食の支度が今出来たところです」先…

  • 第2話

    妖精郷から連絡を受けて一時間かかったかどうか。帝都某所の裏路地を手順通りに曲がっていけば、開けた場所に出ることができる。「あ、ダイナだ! こっちこっち、王様と女王様が呼んでるよっ!」私の姿を見つけた一体の≪妖精≫ピクシーが、こちらへ急ぎ気味…

  • 第3話

    ──ダイナたちを見送った後の妖精郷にて。「あの二人、大丈夫かな?」「どうだろうな。真面目に仕事をこなすフリーランス、さらに裏切りの心配も無い。……こんな人材を欲しくないというところなんてそうはいないから、失いたくないというのは本音だが」「流…

  • 第4話

    さらりとした、首元にまで伸びる銀髪。前髪は目にかかるかかからないかにまで伸ばされている。赤を基調としたロングコートが何よりも特徴的で、さらにはそれを地肌に纏うという、一般人にはとても真似の出来ない着こなし。腰には二丁拳銃を提げ、手には大剣を…

  • 第5話

    異界のさらに奥地へ足を踏み入れるが先ほどの情報どおり中の警備は手薄で、すぐに儀式を取り行っている場所へたどり着くことが出来た。儀式自体はもう始まっているようで、何かを唱えている声が届いてきている。儀式の妨害も依頼内容であり、相手側はこちらに…

  • 第6話

    「それじゃあ、報告してもらってもいいかな? まず、依頼自体はどうなった?」──あの後。間一髪のところで異界を飛び出ることが出来た私とマリアは情けなくも地べたに座り込み、ただただ息を整えることしか出来なかった。そして今は様子を見に来た佐倉女王…

  • 第7話

    妖精たちの助力を受け、異界の第一層部分を家としての空間に作り終えた私たちは、ひとまず今後の方針を決めることにする。「死に物狂いで逃げ去った地に腰を据えることになるとは、人生とは何が起こるか分からないとはよく言ったもので」本当に、この業界は何…

  • 第8話

    しばらく歩いてガイア教道場に辿り着く。久しぶりに来たわけだけど、いつ見ても立派な偶像が並んでいる。外観に関しては、はっきり言って綺麗なものではない。どう言葉を取り繕っても、破れ寺。しかし……。ひとたび中に入れば、一体どこにこれほどの空間を隠…

  • 第9話

    異界の主となってしまってから早四日。一応の生活基盤が出来上がっているだけ、一から異界経営を始めている人たちより随分と恵まれていると言えるでしょう。……異界自体の規模と異常さに目を向けなければ。「ダイナ様。今宵は月が昇っております」「月齢は悪…

  • 第10話

    異界の主になってから明日で一週間が経とうとしている。こんなにも一週間が早いと感じるのは実に久しぶりだ。「本日が今週のうちで最後の行動指針を決める日になりそうですね。……では、どのように」この間受け持った依頼内容はどれも急ぎのものではない。強…

  • 第11話

    激動の一週間を終え、今日からはまた新たな週が始まる。昨日の段階で第三層へ続く扉の発見まで済ませられたし、さらにここ──東狂の最下層と、何が潜んでいるのかという大きな収穫があった。おかげで胃に穴が開きそうだけど……おかわりまであるというのだか…

  • 第12話

    後三秒……。いや、二秒もなかったか。ダイナの意識が切れるのが早かったら俺たちの勝ちだったんだがな。「悪いな。粘られ負けだ」「別に、気にしてないわ。あれだけの気迫を見せられたんだもの。私もまだまだだって思い知らされた」「俺としても刺激になる良…

  • 第13話

    「うっ……あ、はっ……!」身体中が痛い。急速に取り入れられる酸素が苦しい。「眠り姫のお目覚めってな」「ここ、は……」一面に広がってるのは……瓦礫? 私、どうしてこんな瓦礫の山の中で……。「俺の住まいさ」家? あ、えっ……この瓦礫の山の中で、…

  • 第14話

    先日はとんでもない目に会いましたが、いつまでも引きずっているわけにはいきません。それに東狂の更なる階層のことを考えれば、あの程度可愛いものです。ええ、私の自尊心というものにさえ目を瞑れば。「前回の依頼をこなして以来、随分と傷心気味ですが問題…

  • 第15話

    東狂の主となってからろくなことがないのですが、今日は二週間目の最終日。そろそろ、朗報とまでは言わずとも明るい話題が欲しい。「時が経つのは早いもので、東狂踏破を目指し始めてから半月が過ぎようとしていますが、すべきことは大きく変わりません。さあ…

  • 第16話

    ドードーの加入により、盤石とは言えないまでも今までマリアと二人で東狂踏破に挑んでいた時とは段違いで楽になりました。やはり数を揃えるというのは単純にして絶大な効果を発揮するということですね。お陰様で、今日はそれなりの余裕を持って妖精郷に顔出し…

  • 第17話

    妖精郷で行われた宴にまでは参加しませんでしたが、いろんなデパートを駆けまわって様々な種類のお菓子やジュースを届けた時の皆さんのテンションの上がり方は見ていて気持ちいいものでした。あそこまで喜んでもらえるなら走った甲斐もあるというものです。、…