No victory, no destination to divine will
こちらの作品はここで終了です。続きはありません。 あとがきでは登場した人物たちの元作品名を明記させて頂きます。もし少しでもキャラクターの原作元を知りたい方の調べる手立てになれば幸いです。 そして是非、素敵な原作元の各キャラクターのご活躍を…
第12話
「うっ……あ、はっ……!」 身体中が痛い。急速に取り入れられる酸素が苦しい。「眠り姫のお目覚めってな」「ここ、は……」 一面に広がってるのは……瓦礫? 私、どうしてこんな瓦礫の山の中で……。「俺の住まいさ」 ……家? あ、えっ……この瓦礫の…
番外編1
「私たちの勝ちよ、遊星」「……どうやら、そのようだな」 後3秒……。いや、2秒もなかったか。粘られていたらアキの方が押し負けていたな。「戦闘において前衛が強くないと、チームの質が落ちる……だったか? 証明出来て良かったな」「ええ、本当に感謝…
第11話
激動の一週間を終え、今日からはまた新たな週が始まる。 昨日の段階で第三層へ続く扉の発見まで済ませられたし、さらにここ『東狂』の全容と何が潜んでいるのかという大きな収穫があった。そのおかげで胃に穴が開きそうだけど……おかわりまであるというの…
第10話
異界の主になってから、明日で一週間が経とうとしている。「本日が今週のうちで最後の行動指針を決める日になりそうですね。……では、どのように」 この間受け持った依頼内容はどれも急ぎのものではない。強いてあげるなら『EXCEED DEFENSE…
第9話
異界の主となってしまってから早四日。 一応の生活基盤が出来上がっているだけ、本当に一から異界経営を始めている人たちより、随分と恵まれている。……異界自体の規模と異常さに目を向けなければ。「ダイナ様。今宵は月が昇っております」「月齢は悪魔の…
第8話
しばらく歩いて、ガイア教道場に辿り着く。久しぶりに来たわけだけど、いつ見ても立派な偶像が並んでいる。外観に関しては、はっきり言って綺麗なものではない。どう見ても、破れ寺。 しかし……。 ひとたび中に入れば、一体どこにこれほどの空間を隠して…
第7話
妖精たちの助力を受け、異界の第一層部分を家としての空間に作り終えた私たちは、ひとまず今後の方針を決めることにする。「死に物狂いで逃げ去った地に、腰を据えることになるとは……」 本当、この業界は何が起きても不思議じゃない。……そう、こうなっ…
第6話
「それでは、報告を聞かせてもらえますか? まず、依頼自体はどうなりました?」 あの後。 間一髪のところで異界を飛び出ることが出来た私とマリアは情けなくも地べたに座り込み、ただただ息を整えることしか出来なかった。そして今は様子を見に来たユウナ…
第5話
異界のさらに奥地へ足を踏み入れるが先ほどの情報どおり中の警備は手薄で、すぐに儀式を取り行っている場所へたどり着くことが出来た。儀式自体はもう始まっているようで、何かを唱えている声が届いてきている。 儀式の妨害も依頼内容であり、相手側はこち…
第4話
さらりとした、首元にまで伸びる銀髪。前髪は目にかかるかかからないかにまで伸ばされている。赤を基調としたロングコートが何よりも特徴的で、タイトな黒のアンダーシャツと赤のレザーベスト、そしてズボンすらも赤色だというのに、それが良く似合っている…
第3話
──ダイナたちを見送った後の妖精郷にて。「あの二人、大丈夫でしょうか。うまく戻ってきてくれると良いのですが……」「ユウナはあの二人のこと、結構気に入ってるッスよね」「真面目に仕事をこなすフリーランス、さらに裏切りの心配も無い。……こんな人…