Stand a step behind Ep.2

「さてと、今日も随分と俺を煽ってくれたからな。優しくは出来ないぜ」
「煽る……? 私、ダンテを煽った覚え、ない」
「気付いていないってのも罪ってことさ」
「んっ! ん……んぅっ」
 ベッドの上で馬乗りされているダイナは、ダンテのキスを受け入れる。
「素直じゃねえか。実は結構、溜まってたか?」
「ぷぁっ……。抵抗しても勝てないこと、私にも分かる。それに、今朝も言った」
「俺に抱かれるのは嫌いじゃない、か」
「ダンテだけ。……他の人は、考えられない」
「だから、それを煽ってるって言うんだよ」
「んんっ……ぁ……んっ! あ、ぅぁ……!」
 再び唇を塞がれるが、今度は舌が入ってくる。ダイナは感じるところを舐めあげられ、息を漏らす。
「ここだろ……?」
「んんんっ! んぁ、んはぁっ! ひ、ぁ……」
 くちゅくちゅと音が漏れるほどに口内を犯され、ダンテが唇を離すころには肩で息をしながら、だらしなく開いた口を閉じようとする蕩けきったダイナがいた。
「キスだけでそんなになってちゃ、今夜も持たないぜ」
「はぁ……ぁ……、がんば、る……」
「そうか。……ここももう、準備できてるようだしな」
 ダイナが息を整えているのを尻目に、ダンテはダイナの秘部へと手を伸ばす。ダンテの手が軽くあてがわれるだけで、ダイナはビクリと体を震わせる。
「あっ……! うっ、ぁ……。出来るだけ、優しく……」
「ああ、痛くしねえよ」
 そういうや否や、ダンテは布越しにダイナの秘部をこすりあげる。
「あぁっ! あっ、あぁぁ……! ダン、テ……それっ! 私……よわっいぃ」
 ダンテから送られる強烈な快楽になすすべなく、指を上下に擦られる度、ダイナはビク、ビクと体を震わせるしかなかった。
「がんばるんだろ?」
「これっ……され、る……と……あっ! あ、やぁっ……イッ……んぅぅ……!」
 ダイナはイキそうになる身体を抑えるべく、自身の腕を噛み、痛みでそれを堪える。
「あ、おいダイナ! それはダメだって言っただろ!」
 腕から血が出ているのに気づき、ダンテは動きを止める。
「ふぅー……ふぅー……。こうでもしないと、がんばれない……」
 ダンテの攻めが止まったのと、腕の痛みで快楽を抑え込み、息を整えながら頑張るの意思を伝える。
「いくら常人よりも傷の治りが早いからって、それはしないって約束しただろ。……破った罰だ、イキ狂わせる」
「あっ、ダンテ……! 放してっ……あぁっ、あんっ、あぁぁ!」
 ダンテは大きな手でダイナの両手を頭の上で固定し、完全に身動きを取れないようにしてしまう。
「ほら、気持ちいいだろ?」
「んあぁ! あっ、あぁッ! イッ……ちゃ……ひっぁ、あぁ! イ、イク……イクぅ……!」
 もう片方の手で容赦なくダイナを責め上げるダンテ。その顔はまさに悪魔のようだ。そんな責めを耐えられるはずもなく、ダイナの秘部は愛液をドロドロと吹き出し、身体はビクンビクンと痙攣する。
「はっぁ……ひぅっ!? あぁっ! イッた……! イッたのぉ! 許し……刺激がっ、つよっ……!」
 ダンテは何も言わず、秘部を擦り続ける。ダイナは許してと何度も首を左右に振るが、聞いてもらえない。
「あぁっ……ぅぁあっ! あっあっあぁっ! あ、イッ……!」
 またドロリと、愛液が溢れ出る。ガクガクと腰を揺らし、与えられる快感に身体が蕩けていく。
「ダンテ……! もうっ……もうぅ! ひあぁ、ま、たぁ! イッ……ぁっ、んん! んあぁぁ!」
 一際大きくビクンッと体を仰け反らせたかと思うとぐったりとした様子で、はあはあとダイナの荒い息遣いだけが部屋に響いた。
「流石のダイナも骨抜きだな? こんな乱れる姿、最初は俺も想像できなかったぜ」
「ぁ……はっ……はぁ……。ごめ、なさ……こんな、はしたない……」
「構わないさ。俺の前だけ、なんだろ?」
 ダンテの言葉に今以上に顔を紅潮させながら、小さく首を縦に振る。
「なら文句はないさ。……文句なんかよりも、もっと見せてほしいって欲が出てくるぐらいにな」
「あっ……!?」
 責めが止まり、完全に気を抜いていたダイナは熱い何かをあてがわれ、初めてダンテが服を脱いでいることに気付く。抗議の声をあげる暇もなく、それはダイナの膣内へと入り込む。
「んひっ! はっ、あっ……!」
 ダイナのそこは濡れており、難なく咥えこんでいく。
 だが問題はそこではない。何度もイかされた後、ほとんど休憩もないままの挿入。下腹部を襲う圧迫感に耐えるように、身体が勝手に両足をピンと伸ばす。
「まだ挿入れただけだってのに、随分と締め付けて来るじゃねぇか。……そんなに欲しかったか?」
「はっ、はぁっ……! ひぅっぁ……。きゅ、けい……なし?」
「ん? 頑張るから、大丈夫だよな」
「そんなっ!? あぁっ、そんな擦られたらぁぁ!」
 ダンテの動き一つで、ダイナの身体は快感を与えられる。
「ひっ、あぁ! んあ! ああぁ、ああぁん!」
「いいよがりだぜ、ダイナ。……軽くイッたか?」
「あっ、イッ……て、なっ……! ひぃぃ! そこはぁっ!」
「嘘はいただけないな」
 二人は今繋がっている。ダイナの小さな見栄など、ダンテには効かない。
 いつものダイナは、この場にはいない。この場にいるのは、大好きなダンテによって快楽を身体に教え込まれた、淫らなダイナだ。
「嘘……ぅぁ……あぁぁ……! つい、てぇ、ごめ……! ゆるひてぇ……!」
「ふっ、怒ってないさ……。それよりどうだ? 気持ちいいか?」
「それはぁ……っ! 気持ち、良すぎて……! も、もうぅ……! んあぁぁっ、あぁぁ!」
 先ほどからダイナの身体は、自分の意志に反したように快楽を求め、腰を振っている。
 休憩が欲しい。少し休みたい。この気持ちは嘘ではない。しかしそれ以上に、ダイナはダンテから与えられる快楽の虜となり、目は蕩け、自ら腰を振り、快感を自分の身体に与えていく。
「ダンテ……あっ! く、る……やっ……ぅ、あ……!」
 膣は咥えこんでいるそれをぎゅうぎゅうと締め上げ、搾り取る形へと変わっていく。ダイナは何度かイッているが、その中でも一番大きな波が昇りつめてきたようだ。
「ああ、俺もそろそろ限界だ。……出していいか?」
 ダンテに激しく揺さぶられているからなのか、自分の意思で動かしているのかは曖昧だが、その首は縦に振られる。
「あぁっ……ひぁっ、あっ! ああ、あぁぁぁ!」
「……派手に、イキやがるぜ、まったく」
 ダイナの奥に、ダンテのそれから白濁液が吐き出される。イキながら膣奥で熱い液を感じ、ダイナの身体はぶるりと体を揺らす。
「はっ……ぁ……はぁ……」
「ゆっくり休みな。明日から、また頼むぜ」
「んっ……うん……」
 ダイナはイキ疲れたのか、ぐったりとしたかと思うとすぐに寝息をたて始めた。ダンテもそんな彼女の頭を優しく撫でながら、意識を手放した。